仕事を始めて早いもので6年がすぎる。2005年の4月・・・まったく未知の世界だった写真館という仕事だったけど、未知の世界だったからこそやれたんだと、思う。何も知らないことが当たり前だし、何も知らないからこそできることがたくさんある。だからこれからも、知らなくて、わからないことだらけだからこそ、私にしかできないことがたくさんあるのだと信じている。
わからないことがあまりにも多くて、本を読むようになった。仕事を始めて一番変わったことは何かと聞かれたら、本を読むようになったこと。これだけは、自信を持っていえる私の変化だと思う。この仕事をしていなかったら、きっと人生の中で本を読むことなんてなかったかも知れないな・・・と思ってしまうほど、私は本が苦手だったし、活字そのものが苦手だったから。
それでも、本を読むようになって、自分の変化を感じるようになった。それから4年くらいになる。その後にライフスタジオに入ってきたスタッフたちはいつも私が本好きだと思うようだけど、そんなことは一切なくて。ないというよりも、むしろ苦手だった。避けて通れるものならそうしたいなと思うほどに。
そんな私だけど、本を繰り返し読んでいくことによって、たくさんのことを感じるようになった。感じるし、その本の中からたくさんのことを、学ぶ。4年間、本を繰り返し読んでみる。そして読書感想文もたくさん書いてきてみると、共通点を発見する。自分が手にしてその本を最後まで読む理由。そこに書かれていることはきっとどの本も共通していることが多くて、その中の流れや書き方、私のタイミングなんかもきっと影響していろいろなものが整理されていく。今まで考えたこともなくて、基本的に質問をされても何のことだかわからない・・・・ことが多かった。でも今は、少し、変化した自分。たくさん読んだ本の中から、私が求める何かについて、そしてそれが一般的にどんな場所でどんな風に形になっているのかを見つけられるくらいの余裕をもって、本と向き合うことができるようになった。
この本はハロルド・ジェニーンが書いたプロフェッショナルマネジャーをユニクロの代表取締役である柳井さんが解説したもの。それだけ何度も何度も読み返し、実践してきた証拠だと思う。実際に結果を出している人の言葉には説得力がある。だから本を読んでいるとその人のやり方を真似すればできるはず・・・・という気になることがあるのだと思う。実際私は真似することが大切だと心から感じているから・・・・でも、重要なことは真似するといっても何を?どこにポイントをおいて自分のものにしていくのか?自分の中に取り入れていくのか?がとても大切なのだと思う。本を読んでいて一番心に残ったのは、やっぱり、すべきことは結果を残すことなのだということ。そして結果を残すということがどういうことなのか?そのために私がすべきことは何なのか?ということだった。
『誰が正しいか?ではなく、何が正しいか?』問題の追究ではなく、真理の追究だということを現実の現場に当てはめて考えてみる。私はその真理を追究していける環境づくりをしているのだろうか?
『失敗の意味を考える以上の時間をかけて成功の意味を考えようとはしない。』そもそも、失敗とは何であり、成功とは何なのだろう?
そんなことを考えてみる。
普段、考えているようで、とても現実的な目の前の問題や毎日の業務などに追われてしまう自分がいる。問題の解決をするためには自分がどうあるべきなのかを考え、漠然とわかっているようでいて、なかなかそれが浸透しない。だから結局は自分が現場に出て行くことになるし、それ自体がそんなに苦痛になるわけでもないからいいとしてしまう。問題は、その先に問題が解決されることなく繰り返されていくということなのだ。問題の根本そのものはきっと、何が問題なのかというよりも、結局何が正しいのか?何が成功なのか?何が真理なのか?そしてそれは私がなぜ求めるものなのか?ということを明確にしていくことなのだと思う。
原点に返りたい。そんなことを思う。
原点がどこなのか?原点がそもそもあるのかどうか・・・・すら漠然としているような気もしている。それでも、ひたすら進むしかないことを知っている。進んでいく中で、大きく道から外れたり、それこそたくさんの失敗を繰り返してきた。でも、その繰り返しがあったからこそ、その先に、もっと先に進んでいくための力を蓄えることができるのだと思う。
独立して会社を作り、恵比寿店をオープンした。見よう見まねで、自分の正しいと思うことをやってきた。私が知りうる限りのものを振り絞って、やってきた。女の子専門のスタジオも、それに伴なういろいろな試行錯誤の末に決定してきた様々な事項も、具体的にその問題点を浮き彫りにしていくための重要な決定だったのだ。
そして2011年にセレクトショップをオープンした。今もまだオープンから4ヶ月、いろいろな試行錯誤を繰り返している。私が作りたかった形態について、毎日毎日思いが回る。グルグルグルグルと・・・・
これからやりたいことは、何だろう?相乗効果。2つの店舗の相乗効果でいろんなことが可能になることを想像してみる。やりたいことというよりは、きっと会社が存在する理由なんだと思ってる。たぶん女性経営者なだけに・・・・なんていったら世の中の女性経営者に怒られそうだけど、『結果』というものを考えるときも割りと、ゆるい感じだったりもする。それでも、結果は結果。しっかりと、評価して行こうといつも、心がける。理想の経営のようなものを、いつもイメージするけどそんなものは簡単にはいかなくて、いつもいつも頭痛がしそうだと、思う。それでも、進んでいく。その繰り返し。
リーダーシップっていうのは、ビジネスでも政治でも、スポーツの試合だったとしても共同の目的を成し遂げるために周囲の人々をチームとして結束させ、自分のリードに従うように仕向ける能力だ・・・・とかかれていた。そう。そのとおりだと思う。具体的に、リーダーシップのある人のイメージが、できる。そしてその能力は選ばれた人間だけが持っているものではなく、誰もが自分の中に持ち合わせる本能的なもので、生まれつきすべての人間に備わって、育っていくものだ・・・・と、ジェニーンは考えていた。この部分に対しては、正直人によって考え方や捉え方がものすごく違うということを今までに何度も感じてきた。だけど、リーダーシップとは学ぶことができるもの・・・でも、学び方は説明ができない。それは各人が日常の経験の中でのみ学んでいくしかないからであり、個々人の人格と個性から形作られるものなのだと書かれていた。自分がどのようにリーダーシップを手に入れたのか?きっとそれこそ個々人の性格やおかれる環境によって方法が違うのだと思う。それでも、結局はつまるところ、結果の中にある真理を知っているかどうか・・・・そこにつきるのだと、思う。
最後は『やろう!』と、決めること。そして、やること。
当たり前だけどそれしかない。
そのとおりなんじゃないかと思う。ここで、「そんなこと言われても自分にはできない」と思う人は、結局何をやっても同じなのだと思う。自分の中の真理を探すこと・・・・なんであったとしてもそこが最も大切なのだと思う。そして、会社ではそれを共有していくこと・・・こそ、小さな会社で本当の結果を出していくために必要なことなのだと、感じている。そうだと思うことを、当然のことにしていくこと。そして、それを当然のようにやりこなしていくこと。そして、続けていくこと。最もらしいことをこつこつと続けていくことの大切さを改めて実感した。